結婚式で用いる祝儀袋には、「寿」や「御結婚御祝」という表記が一般的ですが、それぞれの違いやどちらが適切かをご紹介します。さらに、祝儀袋の選び方や表書きのマナーについても詳しく解説します。
結婚祝儀袋の熨斗、どの表記を選ぶ?
結婚のお祝いには「寿」または「御結婚御祝」の表記がどちらも適しています。「寿」の旧字体である「壽」も使用できますが、四文字の「御結婚祝」や「結婚御祝」は避けるべきです。これらの表記は縁起が悪いとされるため、注意が必要です。
また、購入時に「祝」や「御祝」と記された熨斗が付属している場合、これらは結婚以外のお祝い事に使用します。
それぞれの表記について、適切な使い方を詳しく説明します。
「寿」か「御結婚御祝」、結婚祝いでの選び方
「寿」は結婚式や長寿を祝う場に用いられることが多く、その旧字体「壽」はより格式高く使われます。どちらも問題なく使用できます。地域によっては、結婚式当日には「寿」または「壽」を、式前や報告後には「御結婚御祝」を使うことがありますので、地元の慣習に従うことも重要です。
「祝」「御祝」の使い分けと注意点
一般的に、「御祝」の表記は結婚式を除く様々な祝事に用いられます。これには新学期の開始、昇進、卒業、成人式、新生児の誕生、店舗のオープニングなどが含まれます。また、祝儀袋の選び方として、水引の種類も重要な要素です。
祝儀袋の水引の選び方
水引には「蝶結び」「結び切り」「あわじ結び」といった主な種類があり、結婚式には「結び切り」か「あわじ結び」が適しています。どちらを選んでも問題はありませんが、色に関しては、喜事では赤白や金銀、弔事では白黒を選ぶのが一般的です。
水引の本数には意味があり、通常、慶事では奇数の5本が用いられ、結婚式では10本が基本です。水引の結び方に込められた意味についても詳しく解説します。
蝶結びの選択理由
蝶結びは再結びが可能で、再発してほしいと願うような幸せなイベントに最適です。これには試験の合格、入学祝い、出産、結婚記念日、昇進、新店舗の開店などが含まれます。また、季節の挨拶としての贈り物にも適しています。
ただし、病気見舞いや葬儀での使用は適切ではなく、「不幸が繰り返される」と解釈されるため、これらの場では避けるべきです。また、結婚式で蝶結びを使用すると、再婚や離婚を連想させる可能性があるため、推奨されません。
「結び切り」の特性と適用場面
「結び切り」は一度結ぶと解きにくい特性を持ち、そのため「繰り返されないこと」や「同じ事態が再び発生しないように」という願いが込められています。
この特性から、結婚式やお見舞い、お葬式のような一度限りの重要なイベントに使用されることが多いです。逆に、繰り返して欲しいような喜びの場面、例えばお歳暮やお中元、入学や出産の祝いなどには向いていません。
「あわじ結び」の意義と使用シーン
「あわじ結び」は「結び切り」と形が似ており、引っ張れば引っ張るほど強く結ばれる特徴があります。これにより「関係が末永く続くように」という願いを象徴しており、結婚式や謝礼、送別会、弔事などの一度きりの式典で好まれています。
水引の色と本数の意味
慶事では通常、紅白や金銀の水引を用います。特に結婚式では、二家族の結びつきを象徴するために、通常は5本の水引を2束使って10本が用いられます。
これは結婚に関連する祝い事での伝統的な慣習です。地方によって異なる習慣もあるため、地域のマナーに従い適切な水引を選ぶことが重要です。
ご祝儀袋のデザインと色の選び方
近年の結婚式ではデザイン性に富んだご祝儀袋が増えていますが、伝統的には白が基本色です。カラフルなデザインのご祝儀袋はカジュアルな印象を与えるため、親しい友人の結婚式に限って使用するのが良いでしょう。
また、「Happy Wedding」と記載されたご祝儀袋はカジュアルな印象を強めるため、親しい友人の式以外では控えることが望ましいです。ご祝儀袋を選ぶ際は、袋の豪華さと中に入れる金額を適切に合わせることが礼儀とされており、高級なデザインの袋にはそれに見合う金額を包む必要があります。
市販されているご祝儀袋には適切な金額が記載されていることが多いので、購入時にはそれを参考に選ぶと良いでしょう。
祝儀袋の表書きマナー完全ガイド
祝儀袋の表書きには、特定のマナーが求められます。
文字は毛筆や筆ペンを使用し、色は濃くはっきりと記入することが望ましいです(ボールペンの使用は避けてください)。
水引の上部には「寿」や「御結婚御祝」といった言葉を大きく記し、下部には差出人のフルネームを少し小さめに書き加えます。
もし夫婦で送る場合は、下段中央に姓を記し、右側に夫の名前、左側に妻の名前を記入します。
地方によって異なる習慣が存在するため、自身の地域の慣例を確認することが大切です。
結婚式の祝儀袋、どの表記を選ぶべきか?
本記事では、結婚式の祝儀袋で「寿」または「御結婚御祝」のどちらの表記が適切かについて説明しました。
結婚のお祝いでは「寿」もしくはその旧字体「壽」を使用しても問題ありませんが、四文字の表記「御結婚祝」や「結婚御祝」は避けるべきとされています。
また、結婚以外の祝い事では「祝」や「御祝」といった表記を用います。
水引には「蝶結び」、「結び切り」、「あわじ結び」などがあり、結婚式には「結び切り」または「あわじ結び」が推奨されます。
また、水引の色は慶事で紅白や金銀を、弔事では白黒を使用するのが一般的です。
デザイン性が高い祝儀袋も増えていますが、基本的には白がスタンダードです。
祝儀袋を選ぶ際は、袋の豪華さと中に入れる金額を適切に合わせることがマナーとされています。
結婚式では多くのマナーがありますので、マナー違反にならないよう注意が必要です。