会社の歓送迎会において、上司から部下への寸志を贈る場合、一般的にはのし袋を使って手渡しします。その際、のし袋に自分の名前を書くべきかどうか迷うことがあるかもしれません。
この記事では、寸志を贈る際に使用するのし袋に名前を書くのか、さらにその表書きや裏書の適切な書き方について解説します。
寸志の封筒に名前は書かない？正しい記入方法
結論から言うと、封筒には名前を記入するべきです。寸志には、一般的な白い封筒を使用しても問題ありません。
これらの封筒はコンビニエンスストア、文房具店、または100円ショップで容易に手に入ります。市販の寸志や感謝を示すための封筒を選ぶ際には、通常内袋が付いています。
次に、封筒の表面、裏面、内袋の記入方法について詳しく説明します。使用する熨斗袋にはさまざまなタイプがありますが、寸志専用では「花結び」の模様がある封筒型が一般的です。
花結びの模様がない場合は、「赤棒熨斗袋」として知られる赤い線が引かれた白い封筒を使用することが推奨されます。花結び模様の熨斗袋は広く流通しており、容易に入手可能です。
白い封筒を使用する際も、正しく表書きを施すことで、ほとんどの場合適切とされます。
表書きの手引き
表書きには、はっきりとした濃い色のサインペンや筆ペンを使用しましょう。祝事や良い場面での贈り物には、濃い色で記述するのが一般的です。
熨斗袋では水引の中央、白い封筒の場合は上部中央に「寸志」と記入します。上司や目上の方への贈り物には、「御礼」、「御挨拶」、「謝儀」といった言葉を使うのが適切です。
名前は「寸志」と記された熨斗袋や白い封筒の下部に追加します。企業からの贈り物の場合は、個人名の右側に会社名を小さく記入し、会社名には「株式会社」などの法人形態を加えることが望ましいです。
物品を添えて寸志を贈る場合には、熨斗にも「寸志」と記入する必要があります。このときは熨斗袋の表書きの規則に従いましょう。
裏書きの手順
中袋を使用しない場合や白い封筒を使う際には、封筒の裏面に住所と氏名を記入してください。寸志や御礼は一般的に返礼を期待せずに贈るものなので、金額の記載は不要です。
中袋使用時の注意点
中袋がある場合、その表面の中央より少し外れた位置に住所と氏名を記入します。中袋が設けられているときは外袋の裏面には何も書く必要はありません。
また、中袋には金額を記入するためのスペースがありますが、返礼を辞退する場合は金額の記入は不要です。
心付け
心付けを渡す際には、小さなポチ袋に「心付け」と表面に記し、裏面に贈り主の氏名を記入するだけで十分です。心付けを渡す際は、かわいらしいデザインのポチ袋を使用すると良い印象を与えます。
寸志ではなく、結婚式のご祝儀袋を用意する場合も、名前の記入は必須です。
寸志の一般的な金額範囲
寸志の金額は贈るシチュエーションによって異なりますが、通常は1,000円から10,000円の範囲内です。贈る人の立場によって金額が変わることもありますので、様々な場面での一般的な金額について説明します。
例えば、歓送迎会や慰労会で寸志を渡す場合、下位の立場の人は会費相当額を、上位の立場の人はそれより多くを贈るのが一般的です。
結婚式での心付けについては、だいたい3,000円から10,000円が相場です。
ホテルや旅館での心付けは、日本国内ではサービス料が既に価格に含まれているため、通常は追加で心付けを渡す必要はありません。
しかし、外資系のホテルや特定の規則で心付けが許可されている場合は、1,000円から3,000円程度が適切とされています。
寸志を渡す適切なタイミング
寸志を渡す際に特定の厳格なルールは存在しませんが、タイミングが非常に重要です。様々なシチュエーションで最適なタイミングについて詳しく説明します。
歓送迎会や慰労会での寸志の渡し方
会が開始する前に、幹事に寸志を渡すのが最も適切です。イベントが進行中や終了後に寸志を渡すと、金銭の管理が複雑になることがあります。
この方法を取ることで、幹事が参加者全員に寸志の配布を告知する機会を逃すことがなくなります。
結婚式でお世話になる方々への寸志の渡し方
結婚式や披露宴が始まる前、スタッフが本格的に業務を開始する前に寸志を渡すのが効果的です。
特にヘアメイクや着付けをするスタッフへは、作業が始まる前に感謝の気持ちを表すと、作業がスムーズに進むでしょう。
結婚式や歓送迎会で複数人が共同で贈り物をする際は、「○○一同」や「有志一同」といった表現を用います。封筒の表書きにこのように記し、別紙には参加者全員の名前を明記するのが一般的です。
寸志の注意点について
寸志は一般的に「目上の人が目下の人に渡す心付け」として理解されています。
もし自分が相手よりも立場が下の場合、感謝を示す際には「寸志」という言葉を使わず、「御礼」、「御挨拶」、または「謝儀」といった表現を封筒の表書きに用いるのが適切です。
「寸志」という言葉は通常、「目上の方から目下の方への贈り物」という文脈で使われるため、目上の人への贈り物にこの用語を使用するのは避けるべきです。
寸志の基本と詳細
寸志に関して、その表書きの方法から始め、封筒やのし袋に名前を記載することの重要性について詳しく解説しました。
さらに、寸志は一般的に立場が上の人が下の人に贈る際に使用される用語であるため、この点を特に留意する必要があります。
