通帳のCDって何？知らないと損する基礎知識

銀行で口座を利用していると、通帳の取引履歴に「CD」や「AD」と書かれているのを見かけたことがあるかもしれません。

これらは何を意味しているのでしょうか？

また、どのような取引で記載されるのでしょうか？

この記事では、「CD」と「AD」の意味を詳しく解説し、それが現在どう使われているのかを見ていきます。

「CD」の意味とは？その背景と現在の使われ方

「CD」は、「Cash Dispenser」の略で、日本語では「現金自動支払機」と訳されます。

この機械は、現金を引き出すためだけの装置として設置されており、現在でも銀行やコンビニエンスストアで見かけることがあります。

ATMを使って現金を引き出した場合、通帳には「CD」という表記とともに出金金額が記録されます。

なお、一部の利用者の間では、「CD」という文字を「カード」の略だと誤解しているケースもあります。

たとえば、ATMでカードを使って現金を引き出した際に、「カード操作」と関連付けて認識してしまうのです。

しかし実際には、「CD」とは現金引き出しの操作を指している点を押さえておきましょう。

「AD」は、「Automatic Depository」の略で、かつて日本で利用されていた「現金自動預金機」を指します。

現金を預け入れるためだけに設置されたこの機械は、現在ではほとんど見かけなくなっていますが、昔の名残から、ATMを利用して入金すると通帳に「AD」と記録される場合があります。

現代のATM（自動預払機）では、入金と出金の両方が可能となったため、「AD」という表記も次第に減ってきています。

「AD」と「CD」の表記は、ATMが登場して以降、徐々に見られなくなってきています。

ATMは「Automated Teller Machine」の略で、入金と出金のどちらも可能な装置として設計されています。

これにより、「AD（入金専用機）」や「CD（出金専用機）」といった表記が不要になり、現代の通帳には「ATM」と統一して記載されることが多くなりました。

ただし、銀行や金融機関ごとに記録の方式が異なるため、「AD」「CD」の表記が現在も残っている場合もあります。

たとえば、ある信用金庫では「CD」と記載される一方、ゆうちょ銀行では「通帳」と記されることがあります。

また、都市銀行の一部では単に「ATM」と記載される例も見受けられます。

このような違いは、金融機関が過去のシステムを引き継ぎながら運用を続けていることが影響していると考えられます。

今回紹介したように、通帳に記録される「AD」と「CD」にはそれぞれ明確な意味があります。

記号	意味	日本語訳	主な用途	現在の利用状況
AD	Automatic Depository	現金自動預金機	入金専用	ほとんど見られない
CD	Cash Dispenser	現金自動支払機	出金専用	一部の金融機関で利用される

「AD」は「入金」を意味し、かつて存在した現金自動預金機に由来しています。

一方、「CD」は「出金」を示し、現金自動支払機の操作を指します。

ただし、ATMが普及し、入出金機能が統一されたことで、「AD」や「CD」という表記は現在ではほとんど見られなくなっています。

その代わりに、「ATM」や「通帳」といったシンプルな表記が主流となりつつあります。

これに加えて、紙の通帳を廃止し、オンラインで取引履歴を確認できるサービスも広がっており、紙媒体に依存しない管理方法が一般的になっています。

今後、「AD」「CD」といった記載はさらに減少していくと考えられます。